北朝鮮、海上緩衝区域に向けて射撃 韓国軍「挑発行為」

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延坪島(ヨンピョンド)のビーチ沿いに設置された有刺鉄線/SeongJoon Cho/Bloomberg/Getty Images

延坪島(ヨンピョンド)のビーチ沿いに設置された有刺鉄線/SeongJoon Cho/Bloomberg/Getty Images

(CNN) 北朝鮮が海上の緩衝区域に向けて射撃したことを受け、韓国軍は5日、「挑発行為」だと非難した。この海域は長年にわたり南北間の火種になっている。

韓国軍合同参謀本部(JCS)によると、北朝鮮は午前9~11時、西岸沖の白翎島(ペンニョンド)と延坪島(ヨンピョンド)に近い海域に向け200発以上の射撃を行った。

砲弾は北方限界線(NLL)の北側に着水した。NLLは朝鮮戦争休戦時に国連が設定した事実上の海上の境界線だが、争いがある。

韓国軍合同参謀本部は、民間人や軍に死傷者は出ていないと説明。「朝鮮半島の平和を脅かし、緊張を高める挑発行為だ」と非難した。

射撃を受け、韓国軍も5日午後に海上射撃訓練を実施すると表明。政府のウェブサイトの説明によると、延坪島の住民は付近の避難所への退避と屋外活動の自粛を命じられた。

島の写真には、人々が指定の避難所付近に集まり、建物の中で座ったり外を出歩いたりしている様子が写っている。

自治体のウェブサイトによると、延坪島の面積は約7.8平方キロで、住民は2100人あまり。白翎島は面積約46.6平方キロで、4900人あまりが暮らしている。

北朝鮮が海上の緩衝区域に向けて射撃するのは初めてではないが、こうした行為が緊張を高めるのは間違いない。

韓国軍合同参謀本部によると、北朝鮮は昨年11月に南北軍事合意を破棄した後、緩衝区域内での射撃訓練を再開した。昨年後半にも同じ区域で複数の砲弾が発射されていた。

南北軍事合意は朝鮮半島での戦争を抑える米国の取り組みの一環で2018年に調印されたものだが、以降に関係が悪化し、韓国は合意の効力一部停止を発表。双方が軍事演習や兵器実験を強化する状況となっている。

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