世界の森林破壊、22年は急増 前年のCOPで伐採停止約束も喪失加速

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英グラスゴーで講演を行う国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)議長(中央)/Jane Barlow/PA Images/Getty Images

英グラスゴーで講演を行う国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)議長(中央)/Jane Barlow/PA Images/Getty Images

その他の国ではコンゴで50万ヘクタール以上の森林が失われた。農業のための伐採が主な原因だ。またガーナは21年と比較して、森林破壊の相対的な増加が最大だった。

ボリビアの森林喪失は21年比で32%増と、過去最高を記録した。同国は原生林の喪失面積でブラジル、コンゴに次ぐ3位につけている。

21年には英グラスゴーで国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)が開催され、100カ国以上の首脳が20年代の終わりまでに森林伐採を終了、森林の回復に取り組むことで合意していた。

しかし森林伐採が増大する現状を受け、専門家らは合意の正当性に疑問を呈するよう呼び掛けている。

WRIの森林プログラムを世界規模で統括するロッド・テイラー氏は、急速な森林伐採と森林の劣化を継続させる主な原動力として、世界的に食料や燃料、繊維への需要が高まっていることを挙げる。この他、気候変動の影響による大規模な山火事や新たな病原菌、害虫の発生も森林の縮小に拍車をかけていると指摘した。

一方で、インドネシアでは森林の喪失が大幅に減少した。マレーシアでも喪失の度合いは低い水準を維持している。両国共にパーム油業界への規制強化が要因と報告は見ている。パーム油の原料となるアブラヤシを栽培する農園の開発は、かねて両国における森林伐採の主要な原動力となってきた。

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