イスラム教徒の少数民族数千人、中国当局に抵抗しモスク守る 雲南省

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「納家営清真寺」の名称で知られる現地のモスク。その歴史は13世紀に遡る/Courtesy Iceway12/Wikipedia

「納家営清真寺」の名称で知られる現地のモスク。その歴史は13世紀に遡る/Courtesy Iceway12/Wikipedia

地元の目撃者1人はCNNの取材に答え「これは我々にとって最後に残されたわずかばかりの尊厳だ」「誰かが自分たちの家に来て、取り壊しを行うようなものだ。そんなことを許すわけにはいかない」と語った。

安全への懸念から匿名で答えたこの情報筋によると、回族の老若男女数千人が27日、モスク周辺に集まった。近くに配備された警官隊1000人以上が彼らを監視していた。

モスクに着くと既に敷地内にクレーンが置かれるなど、強制的な破壊の準備を整えているのが分かったという。

緊張が激化したのは午後1時前後だ。正午の礼拝を行うため信者らがモスクに入ろうとすると、警官隊は群衆を警棒で殴打。これを見た一部住民が反応し、警官隊との衝突につながったという。

破壊に抗議した数十人がその場で逮捕されたと、この目撃者は話す。現在は米国に住み、現地の住民と緊密に連絡を取っている回族の有力な活動家、マー・ジュー氏は、約30人が逮捕されたと述べた。

CNNはこれらの主張を独自に検証できていない。地元警察や自治体、雲南省政府と宗教問題を担当する政府内の部署にもコメントを求めたが返答はない。

数時間に及ぶ膠着(こうちゃく)状態の後、破壊に抗議する人々はモスクになだれ込み、警官隊は退却した。情報筋の証言やネットの動画で明らかになった。

27日夜から28日にかけ、住民は交代でモスクの警護に当たった。当局が戻ってきてドームやミナレットを破壊する恐れがあったからだと、情報筋は説明する。

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