豪州、米国製ロケット砲「ハイマース」を調達へ

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軍事演習で発射訓練を行う高機動ロケット砲システム「HIMARS(ハイマース)」/Aaron Favila/AP

軍事演習で発射訓練を行う高機動ロケット砲システム「HIMARS(ハイマース)」/Aaron Favila/AP

ソウル(CNN) オーストラリアのマールズ副首相兼国防相は8日までに、ノルウェー製の対艦ミサイルと米国製の高機動ロケット砲システム「HIMARS(ハイマース)」の導入を進める方針を明らかにした。

調達の費用は10億豪州ドル(約910億円)。自国の安全保障を脅かす地域の潜在的な脅威への抑止力の強化を狙った措置とした。

ハイマースなどの導入は昨年春以降から検討されてきたとし、当時のダットン国防相はウクライナ戦争と中国に根差す脅威増大に触れ、豪州は防御兵器の質を向上させる必要があるとも強調していた。

マールズ国防相は声明で、「政府は自国の安全を確保するための先手を打つ対応をしており、わが軍は対艦ミサイルとハイマースの獲得で紛争の制止と国益を守る自衛力を手にすることになる」とした。

米国は昨年夏、ウクライナにハイマースの提供を開始。ロシア軍に痛手を与え戦局の流れの変質に寄与したともされる。

米国務省は昨年5月、豪州へのハイマース売却を承認した。関連装備を含めた値段は3億8500万米ドルだったとされる。

ただ、ハイマースは地上配備型の兵器であり、豪州軍にとっては対艦ミサイルの確保が短期的な国防戦略ではより意義があるとも指摘される。

対艦ミサイルは豪州海軍の駆逐艦やフリゲート艦に配備される予定。同国国防省は購入を最初に発表した昨年4月の声明で、射程距離は185キロで現在のミサイルの倍になるとも明かしていた。

現有の対艦ミサイル「ハープーン」との入れ替えは2024年に始まる見通し。ハイマースの引き渡しは26~27年になるとみられている。

一方で、地上戦の兵器であるハイマースの使途方法については国内で論議も起きている。

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