香港警察、90歳の枢機卿ら4人逮捕 国安法違反容疑

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陳日君・枢機卿(中央)が逮捕された/Dickson Lee/South China Morning Post/Getty Images)

陳日君・枢機卿(中央)が逮捕された/Dickson Lee/South China Morning Post/Getty Images)

香港(CNN) 香港の国家治安警察は11日、中国共産党を公然と批判していた陳日君(ジョセフ・ゼン)枢機卿(90)を逮捕した。同氏の逮捕にローマ教皇庁(バチカン)や欧米諸国は懸念や非難の声を強めている。

米国務省によると、陳枢機卿のほかに、民主派の活動家として知られる歌手の何韻詩(デニス・ホー)、元議員の呉靄儀(マーガレット・ン)、学者の許宝強の3氏が警察に逮捕された。

香港警察の発表によると、逮捕された4人は香港国家安全維持法(国安法)の下、外国勢力と結託した疑いがもたれている。

警察によると、4人は香港に対して制裁を科すよう外国政府に要請し、国家の安全を脅かしたとされる。4人は11日夜に保釈された。

公共放送RTHKによると、今回逮捕された4人は、2019年の民主化要求・反政府デモで負傷したり逮捕されたりした参加者を支援する「612人道支援基金」の信託人だった。同基金は昨年、寄付の出所や国安法違反がなかったかどうかについて国家警察が捜査を開始したと発表した後、解散している。

陳氏はかつて、香港でローマカトリック教会の司教を務めていた。香港当局や中国政府を公然と批判する発言で知られ、支持者の間では「香港の良心」と呼ばれていた。

陳氏の逮捕を受けてローマ教皇庁は懸念を表明し、「多大な注意をもって状況の展開を見守っている」とした。

米国務省のネッド・プライス報道官は11日の定例会見で4人の逮捕を非難。欧州連合(EU)の外相にあたるジョセップ・ボレル外交安全保障上級代表はツイッターで「重大な懸念」を表明した。

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