「遺体は無辜の人々」、ロシア軍占領の恐怖が明らかに キーウ近郊

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運転中に胸を撃ちぬかれ死亡した男性の遺体を回収するボランティアら/Vasco Cotovio/CNN

運転中に胸を撃ちぬかれ死亡した男性の遺体を回収するボランティアら/Vasco Cotovio/CNN

ウクライナ・ボロディアンカ(CNN) オクサーナ・コスティチェンコさんが、裏庭へと続く狭い小道を歩く。自宅はウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊の町ボロディアンカにある。驚くほど手入れの行き届いた花壇と対照的に、周囲は一面、無慈悲な破壊の光景が広がっていた。

物置小屋の近くに、男性の遺体がうつ伏せの状態で横たわっている。頭に袋をかぶせられ、後ろ手に縛られている。ズボンが下ろされあらわになった左のひざには大きなあざがあり、頭部にも大きな傷を負っている。

遺体の隣には薬莢(やっきょう)が1つ落ちている。

ウクライナ国家警察の警官の1人は、「男性は処刑された。頭を撃たれた」と述べた。男性に関する記録はないが、現地の当局はあらゆる証拠から見て、男性がロシアのプーチン大統領の起こした戦争による新たな民間人の犠牲者だとの認識を示す。

最近このような遺体がキーウ東郊の複数の街で数多く見つかっている。現地はロシア軍の占領地域だった。

ボロディアンカには戦争前の時点で1万3000人が住んでいたが、ロシアによる侵攻後は大半が避難した。残った人々は激しい砲撃や爆撃の後、ロシア軍の占領下に置かれた。同軍が町に入ったのは2月28日だ。

ユーリー・ポミンさんは、ロシアの攻撃が始まった後も町に残った。CNNの取材に対し、「最も恐ろしかったのは飛行機が飛んできたときだ。家の上空を飛行し、爆弾を投下した」と当時の状況を振り返った。

今は集合住宅の4階にある自分の部屋を片付けている。隣接していた数階建ての建物は、ロシアの爆撃で完全に倒壊した。残った所持品とともに、町の外にある別の家へ引っ越すつもりだ。

「ここにはいられない」「安全じゃない」(ポミンさん)

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