アイルランド漁師、ロシア海軍に方針転換強いる 砲艦外交ならぬ漁船外交

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アイルランドの漁師が「漁船外交」

アイルランド・キャッスルタウンベア(CNN) アイルランド南端の漁村キャッスルタウンベアは先週末、安堵(あんど)のため息に包まれた。地元漁師らがアイルランド沖で実施予定のロシア海軍の演習によって生計が脅かされる可能性があると訴えたところ、ロシア政府が場所の変更を決めたためだ。

ロシアの方針転換が報じられた後、地元の漁業生産者団体のトップ、パトリック・マーフィー氏は1月29日夕のCNNの取材に「本当に驚きだ。ちっぽけな年老いた我々が国際外交に影響を与えるとは思わなかった」と語った。

ウクライナ国境で危機が続くなか、ロシアと西側諸国の間では緊張がくすぶり続けている。

ロシア軍はアイルランド沿岸から約240キロ離れた同国の排他的経済水域(EEZ)内で演習を実施する計画だった。アイルランドの漁師によると、大西洋の一部であるこの海域は生活にとって極めて重要だという。

アイルランド運輸省は先週の通知で、これらの演習には「艦砲の使用やロケットの発射」が含まれると指摘し、「演習区域で深刻な安全上のリスクが生じる」可能性に言及した。

当初の予定では演習は2月上旬に実施されることになっており、キャッスルタウンベアの住民からは、その危険性に関して「不安」「心配だ」という声が漏れていた。

マーフィー氏は先週、漁師らの主張を訴えるためロシアのフィラトフ駐アイルランド大使と面会。ロシア側に対して海軍の活動に関係なく漁に出る予定だと伝えた。

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