前ローマ教皇は聖職者の子ども虐待を知っていた、調査報告書が指摘

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記者会見を行う弁護士のウルリッヒ・ワストル氏=20日/Sven Hoppe /AFP/Getty Images

記者会見を行う弁護士のウルリッヒ・ワストル氏=20日/Sven Hoppe /AFP/Getty Images

弁護士によると、前教皇は今回の調査に関して声明を送ってきたが、ほとんど信頼に足るものではなかったという。前教皇の立場を要約すると「ある文書が提出されたという証拠はあるが、私がそれを読んだという証拠はない」というものだという。

報告書は概要が発表された後、20日に全文も公開される予定となっている。

ミュンヘン大司教区は2010年、前教皇が聖職者による性的虐待を知らなかったと発表。現在の大司教は報告書の内容に「ショックと恥を感じる」と語った。

ローマ教皇庁(バチカン)は報告書の公開を待ってコメントすると発表した。

ベネディクト16世は13年、この数百年で初めて教皇を生前退位した人物。在任中には世界中のカトリック教会内の性的虐待スキャンダルに見舞われていた。今回の報告書は前教皇の名声を損なう恐れがある。

13歳の時に聖職者から性的虐待を受け、被害者への正義の実現を求める団体を運営するドイツ人男性は、調査で前教皇が批判されたことを称賛。「ベネディクト前教皇を守るために積み重ねられたうそが音を立てて崩れた。ベネディクトは1980年以降の数知れない被害者、司祭Xの被害者の虐待に加担している」と語った。

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