記録的豪雨で道路が水没、死者も イタリア南部
ローマ(CNN) イタリア南部のシチリア島周辺が記録的な豪雨に見舞われ、道路が冠水するなど深刻な被害が出ている。
シチリア島の港湾都市カターニアに駐在する政府当局者は26日、同市の大通りが完全に水没しているようだと語り、状況は「非常に深刻」との見方を示した。
イタリア当局は25日、シチリア島北東部とイタリア半島の南端に位置するカラブリア州の南西部に最大級の警報を発令。26日もさらに激しい雨が予想されるとして、引き続き警報を出した。
車が水没するなどの被害が発生した=26日、イタリア・シチリア島/Orietta Scardino/ANSA/ZUMA Press
イタリア南部では24日から強い風をともなう豪雨が続き、26日午前までの雨量はシチリア島リングアグロッサで520.4ミリ、カラブリア州ファブリツィアで440ミリを記録した。カターニアでは24時間の雨量が167ミリと、10月の平均雨量の2倍を超えた。
低気圧はこの後イタリア南部を蛇行し、28日にはシチリア島を通過して、さらに激しい雨と風をもたらす恐れがある。27~29日の雨量は100~150ミリに上り、一部の地域ではさらに増えることが予想される。
消防当局は26日、カターニアで250件の救助要請があったとツイートした。当局によると、同市内の冠水した道路で車から降りた男女が流され、25日に約1キロ離れた地点で男性の遺体が発見された。女性は依然として行方が分からず、捜索が続いている。