2つのハリケーンが直撃、中米で壊滅的な被害

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被害を受けた宿泊施設=ニカラグアのプエルトカベサス/Maynor Valenzuela/Getty Images

被害を受けた宿泊施設=ニカラグアのプエルトカベサス/Maynor Valenzuela/Getty Images

(CNN) ニカラグアなど中米諸国がハリケーンに相次いで直撃され、土砂崩れや洪水によって多数の死者や行方不明者が出るなど壊滅的な被害に見舞われている。

ニカラグアでは今月3日に「カテゴリー4」のハリケーン「エータ」が上陸し、土砂崩れや洪水が発生して数千人が避難、多数が死亡した。カテゴリー4は5段階で上から2番目に強い勢力を示す。

続いて17日にはやはりカテゴリー4のハリケーン「イオタ」が、エータの上陸地点からわずか24キロの地点に上陸した。ニカラグアを襲ったハリケーンとしては、観測史上最も強い勢力だった。

ニカラグアのムリージョ副大統領が18日に明らかにしたところでは、ハリケーンの影響で同国では少なくとも16人が死亡、コロンビアでも2人が死亡した。ニカラグアのカリブ海沿岸部は17日の時点で約99.5%が停電に見舞われている。

暴風はほぼ収まったものの、被災地は今も生命を脅かす鉄砲水や河川の氾濫(はんらん)、土砂崩れの危険にさらされている。河川が増水したり、吹き飛ばされた屋根が道路に散乱したり、電柱が倒壊したりといった被害が発生した地域もある。

エータは上陸する以前から、中米諸国の約360万人に影響を及ぼしていた。ニカラグアとホンジュラス、グアテマラの上空に数日間停滞したエータの豪雨で洪水や土砂崩れが発生し、集落がなぎ払われる被害が発生。グアテマラでは、土砂崩れで数十人が行方不明になっている地域もある。

ムリージョ副大統領によると、被災者は40万人を超え、5万人以上が18日現在も政府の避難所に身を寄せている。

ホンジュラス、ニカラグア、グアテマラ、ベリーズでは19日も所によって大雨が続く見通し。

ニカラグア北部沿岸のビルウィ(プエルトカベサス)は電線が落下して停電が続き、通信がほぼ途絶した状態にある。

ハリケーンの通過後、浸水した区域を歩く住民/Vizzor Image/Getty Images
ハリケーンの通過後、浸水した区域を歩く住民/Vizzor Image/Getty Images

現地からの写真には、住民がひざまでの水につかりながら歩く姿が写っている。

太平洋とニカラグア湖にはさまれた南西部のリバス地域では、当局が河川の状況を見ながら住民を避難させている。

コロンビアのドゥケ大統領は17日、プロビデンシア島で少なくとも2人が死亡、1人が行方不明になっていると語った。同島からは同日、重症者6人を含む112人が避難した。

大統領によると、同島のインフラはなぎ払われ、現在はがれきの除去や仮設病院の設置を急いでいるという。

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