大型ハリケーン「エータ」、ニカラグアに上陸 中米で壊滅的被害の恐れ
(CNN) 「カテゴリー4」の大型ハリケーン「エータ」が現地時間の3日午後、中米ニカラグア北東部に上陸した。豪雨や洪水は数日にわたって続くと予想され、米国立ハリケーンセンターが警戒を呼びかけている。
米国立ハリケーンセンターが「極めて危険な」ハリケーンと位置付けるエータは、カリブ海に面したニカラグア北東部のプエルトカベサス南部に上陸した。中米の一部地域は、生命を脅かす高潮や暴風、鉄砲水に見舞われている
エータの最大風速は約62メートル。ハリケーンの目が通過する地域では、壊滅的な暴風による被害が予想される。
ロイター通信がニカラグア災害対策当局の話として伝えたところによると、プエルトカベサスでは住宅の屋根が吹き飛ばされる被害や、樹木の倒壊、電線の寸断、洪水などの被害が発生している。
地元の聖職者はロイター通信の取材に対し、市内は停電に見舞われ、政府の避難所は満員状態だと話していた。
隣国ホンジュラスでも河川の氾濫(はんらん)による洪水や土砂崩れなどの被害が発生している。
河川が氾濫し民家が被害にあった=3日、ホンジュラス/Yosep Amaya/Getty Images
ニカラグアからホンジュラスにかけての沿岸部一帯には、引き続きハリケーン警報が出されている。
米国立ハリケーンセンターによると、ニカラグアやホンジュラスでは所によって今週いっぱい豪雨が続く見通しで、鉄砲水や河川の氾濫、土砂崩れによって生命が脅かされる恐れもある。
ニカラグアは中米の最貧国で、ハリケーンが上陸したプエルトカベサスは同国の中でも貧困地域にある。ユニセフは緊急支援物資を用意して、子どもや家族のニーズに応えるための計画を立案したと発表した。
エータは6日までに低気圧となってベリーズに接近する見通し。