WHO、抗マラリア薬の試験を一時停止 安全性懸念で

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新型コロナウイルス感染症の治療薬候補とされる抗マラリア薬「ヒドロキシクロロキン」。WHOは安全性への懸念から臨床試験を一時停止する方針を明らかにした/Narinder Nanu/AFP/Getty Images

新型コロナウイルス感染症の治療薬候補とされる抗マラリア薬「ヒドロキシクロロキン」。WHOは安全性への懸念から臨床試験を一時停止する方針を明らかにした/Narinder Nanu/AFP/Getty Images

(CNN) 世界保健機関(WHO)は25日、新型コロナウイルス感染症の治療薬候補のひとつとされてきた抗マラリア薬「ヒドロキシクロロキン」を使った試験を、安全性への懸念により一時停止する方針を明らかにした。テドロス事務局長がジュネーブでの記者会見で発表した。

ヒドロキシクロロキンを新型ウイルス感染症の治療に使う可能性をめぐっては、英医学誌ランセットが22日、重症者への投与で死亡率が上がったとの報告を掲載していた。

テドロス氏によると、WHOが治療法の発見に向け、35カ国、400以上の病院から患者を募って実施している臨床試験「連帯トライアル」でのヒドロキシクロロキン使用について、参加国のうち10カ国で構成する独立委員会が再検討を始めた。効果とリスクを見極めるため、これまでに収集したデータの見直しを進める。

ただし、連帯トライアルで使われているほかの候補薬については試験を継続するという。

テドロス氏はヒドロキシクロロキンについて、マラリアや自己免疫疾患の治療では一般に安全だと認識されていることを強調した。

トランプ米大統領は新型ウイルス感染症の治療薬としてヒドロキシクロロキンをかねて推奨し、今月18日には自ら予防のために服用していると発言。専属医のショーン・コンリー氏はトランプ氏と話し合いを重ねた結果、利点がリスクを上回るとの判断に至ったと述べた。

トランプ氏の発言を受けて、ヒドロキシクロロキンの売り上げは急増していた。

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