豪南東部で森林火災続く 死者3人、コアラ大量死も

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森林火災が猛威、3人死亡 豪南東部

(CNN) オーストラリア南東部ニューサウスウェールズ州の森林火災は11日早朝になっても64カ所で続き、少なくとも3人の死者が出ていることが分かった。

州消防当局によると、このうち40カ所の火災は延焼を食い止められていない。消防当局責任者は、9日に3人の死亡が確認されたほか、7人が行方不明になっていると述べた。住宅100棟以上が焼失したとの報告もある。

州北部の海岸沿いでは10日、消防士らの乗った車を倒木が直撃し、3人が負傷した。少なくとも2人が病院へ運ばれたが容体は安定しているという。

消防当局は10日、高温・乾燥状態と強風は今後も続くとの見通しを示し、シドニー周辺での森林火災の危険度を最大の「壊滅的」レベルに引き上げた。また11~12日にかけ、州全体に火気厳禁を指示した。

豪内務省は、火災で負傷したり住宅焼失などの被害を受けたりした住民に成人1000豪ドル(約7万5000円)、子ども400豪ドルの支援金を出すと発表した。

被害は同州に生息するコアラにも及んでいる。州北部沿岸ポートマッコリーで保護活動にあたるコアラ病院の責任者によると、この火災でコアラ約350匹が死んだとみられる。同病院には少なくとも12匹のコアラが収容され、うち5匹が重傷だという。

同責任者によれば、ポートマッコリー近郊のレイク・インズ自然保護区には約500~600匹のコアラが生息しているが、保護区の面積のうち3分の2はすでに焼失した。

世界自然保護基金(WWF)が今年3月に出した報告によると、同州のコアラは森林伐採などで生息数2万匹を割り、2050年代初めには絶滅する恐れがある。

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