モンテネグロ、「国歌で起立」義務付ける法改正 違反者に罰金

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国旗に敬礼するモンテネグロのジュカノビッチ大統領/SAVO PRELEVIC/AFP/Getty Images

国旗に敬礼するモンテネグロのジュカノビッチ大統領/SAVO PRELEVIC/AFP/Getty Images

(CNN) 旧ユーゴスラビアの独立国家モンテネグロでこのほど、国歌の演奏中に起立しない市民らに対し、最大2000ユーロ(約26万円)の罰金を科す法改正が成立した。

法改正は、国歌を国の象徴と定めた法律に、罰金300~2000ドルの規定を追加する内容。政府が提案し、先週の閣議で承認された。

新たな規定は外国人にも適用されるのかとの質問に対し、政府報道官は「国歌の演奏中、その場にいる全員に適用される」と答えた。ただし障害のある人は、「別の方法」で敬意を表することが認められている。

モンテネグロは、連合国家セルビア・モンテネグロから2006年に独立した。国歌「5月の夜明け」は、第2次世界大戦中にイタリア占領軍に協力したとされる同国の指導者、セクラ・ドルリェビッチが一部の歌詞を書いたことから、一部の野党議員らがこれに抗議し、演奏中の起立をたびたび拒否してきた。

国内の人権団体からは、法改正案を「時代錯誤」「表現の自由を掲げる民主主義社会にふさわしくない」と批判する声が上がった。

法改正ではさらに、国が開設した公共の施設に国旗の常時掲揚を義務付け、違反した場合は1000~2万ユーロの罰金を科す条項も追加された。

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