ヨルダンで連日大規模デモ、増税など盛り込んだ緊縮策に反発

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路上を埋め尽くし、機動隊と対峙するデモ参加者

路上を埋め尽くし、機動隊と対峙するデモ参加者

アンマン(CNN) 中東のヨルダンで、政府の緊縮策に抗議する大規模なデモ活動が数日にわたって続いている。3日には首都アンマンで、首相官邸に近づこうとする参加者と警官隊とがもみ合いになる場面も見られた。

ヨルダン政府は先週、税基盤の拡大を意図した税制改革法案を提出。公的債務の削減に向けた国際通貨基金(IMF)のプログラムの一環で、増税やエネルギー価格の引き上げが盛り込まれていた。

これに対し30日、法案に反発する労働組合がゼネストを宣言したことを受けて大規模な抗議運動が始まった。国営ぺトラ通信によれば、2日にはアンマンの他少なくとも7都市で数千人規模のデモが起きたという。

ぺトラ通信はアンマンでのデモ参加者について、政府に対し「経済政策の手法を全面的に見直すとともに、よりよく安定した生活条件を担保する他の選択肢を模索するよう」訴えたと報じた。

2日には政府と労組が法案について協議を続けることで合意したと伝えられたが、デモの収束にはつながらなかった。同日夜に撮影された動画には、首相官邸前へ大挙して押し寄せたデモ隊が道路を埋め尽くし、タイヤが燃やされる様子などが写っている。

デモはおおむね平和的に行われているものの、機動隊が一部の参加者と衝突して催涙ガスを使用するなどの事例も複数報告された。

3日のアンマンでのデモに参加した弁護士のザキ・ハダビンさんは「首相の退陣まで抗議を続ける」と話した。

同国の国会議員の1人がCNNに明らかにしたところによると、アブドラ国王はムルキ首相と4日に協議することを要請したという。

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