米軍、ウクライナでNATOと合同演習 ロシアの演習を前に
(CNN) 米軍は11日、ウクライナで北大西洋条約機構(NATO)との年次演習を開始した。同国と隣接するロシアとベラルーシは、近く大規模な合同演習を予定している。
米国防総省の報道官によると、NATOの演習は11日から始まり、23日まで続く予定。計15カ国から約1650人が参加している。米軍からは陸軍と空軍の州兵ら約375人が派遣されたほか、サポート業務に当たる同軍の要員数名が加わった。
米欧州軍によると、平和維持、安定化活動でウクライナとNATOの連携を強める訓練が中心。ウクライナ軍による訓練の状況を確認するという側面もある。
一方ロシアの演習には、NATOとの境界に配置されている同国とベラルーシの部隊が参加する予定。ロシア側は計1万3000人と発表したが、欧米の専門家は計10万人が参加する可能性もあると指摘している。
NATOはこの演習をめぐり、ロシア側が国際条約で規定された監視要員の受け入れを拒んでいると非難してきた。NATOに加わっている東欧諸国は、ロシア軍部隊が演習終了後もこの地域にとどまるのではないかと警戒する。
国防総省の報道官はCNNとのインタビューでロシアに対し、NATO境界付近での演習や作戦について情報を公開して誤解をできる限り回避するよう呼び掛けた。