露潜水艦に「同性愛者」歓迎を発信 スウェーデンの平和団体

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領海に侵入する露潜水艦に対抗すべく考案された「海中ソナーシステム」=SPAS提供

領海に侵入する露潜水艦に対抗すべく考案された「海中ソナーシステム」=SPAS提供

(CNN) ロシア潜水艦の領海侵入に対して軍が警戒を強めるスウェーデンで、平和運動団体が新開発の装置を使った斬新な対抗策を打ち出した。

この新兵器の名は「歌う水兵」。つり下げ式の「海中ソナーシステム」で、同性愛者を歓迎する意味のモールス信号をバルト海に向けて発信する。世界最古の平和団体を名乗るスウェーデン平和仲裁協会(SPAS)が考案した。

ロシアは2013年に「同性愛宣伝禁止法」を制定するなど、同性愛に対する取り締まりを強化している。今回の取り組みには、スウェーデンの領海に迷い込んだ潜水艦に同性愛者歓迎のメッセージを届けることで、ロシア軍の侵攻と同性愛者差別をまとめて撃退しようという狙いがある。

装置の表面には、水兵帽に白いブリーフパンツといういでたちで腰を振る男性とハートマークのネオンサイン。ロシア語と英語で「スウェーデンへようこそ」の文字が躍る。「1944年から同性愛」とあるのは、スウェーデンで同性愛が合法化された年を意味する。

同時に発信するモールス信号では、「同性愛の方はこちらへどうぞ」と呼びかける。

また8月にストックホルムで開かれる性的マイノリティーのためのイベント、「ゲイ・プライド」のパレードへの参加を促すメッセージも発信する。

SPASの担当者は、「不穏な時代にあって、国境を越えた愛と平和の重要性がかつてなく高まっている。我々は暴力との決別を願う」とコメントしている。

スウェーデンでは昨年、ロシアのものと思われる潜水艦が領海に侵入したとして、軍が警戒を強めていた。ただ、ストックホルム沖で行った大規模な捜索では、潜水艦の船籍は確認できなかった。

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