タイ政府、戒厳令に代わり軍政の強権条項を発動

タイのプラユット首相

タイのプラユット首相

(CNN) タイのプラユット首相は3月31日の閣議後、昨年5月に発令された戒厳令を解除すると発表した。代わって自らの権限を大幅に強化する暫定憲法44条を新たに発動させる。

タイでは昨年5月に軍が民主政権を倒して実権を握り、その直前から戒厳令を発令。軍事政権の国家平和秩序評議会(NCPO)を設置して、市民の自由の制限や言論統制、反対派の摘発を続けてきた。

国際人権団体のアムネスティ・インターナショナルによれば、昨年5月以来、数百人が平和的な政治集会への参加などを理由に拘束され、数十人が軍事裁判にかけられているという。

タイ政府の発表によると、戒厳令に代わる暫定憲法44条は、「国家秩序の維持に関連した任務に軍当局者を配置する目的」で発動させる。44条では公衆の調和のため、または国家の治安の破壊を防ぐために必要と判断すれば、軍政のトップに必要な権限を与えると定めている。

ヒューマン・ライツ・ウォッチによれば、これでプラユット暫定首相は行政、立法、司法に縛られることなく命令が出せるようになり、責任を問われることもない。

クーデターに反対してきたタイの政治学者は、「タイは国際社会からの圧力で戒厳令を解除せざるを得なかった」「しかし44条はNCPOに完全な権限を与えるという点で、戒厳令よりも悪い」と話している。

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