乗員、酸欠で無反応状態だった可能性 マレーシア機不明
(CNN) 今年3月に行方を絶ったマレーシア航空の旅客機は、乗員が酸欠を原因とする「無反応」状態に陥り、自動操縦でインド洋上空を飛行し続けた末に、燃料を使い果たして墜落したとの見方が強まった。オーストラリアの航空当局が26日に発表した。
マレーシア航空370便は3月8日、乗員乗客239人を乗せたまま消息が途絶えた。
オーストラリア当局は26日、インド洋で行っている捜索海域の変更を発表。同機は自動操縦でインド洋上空を飛行し続け、燃料を使い果たして墜落した可能性が極めて濃厚になったと述べた。
衛星との定期的な交信のデータを調べた結果、同機が直進飛行を続けていたことが分かり、この推論に行き着いたという。
さらに当局は報告書の中で、同機の乗員は低酸素症に起因する無反応状態に陥っていた可能性があると推定。「現時点で入手できる証拠と照らし合わせると、そう考えるのが最も妥当」とした。過去の航空機事故でも、乗員が低酸素症で反応できない状態に陥った事例があるという。
ただ、自動操縦に切り替わった正確な時刻は分からないとしている。
同機はマレーシアのクアラルンプールを発ち、北京に向かう予定だった。進路を変更した理由は今でも分かっていない。この点についてオーストラリア当局は、調査はマレーシア当局が行っているとしてコメントを避けた。