大衆の心にも響く「中国の夢」
香港(CNNMoney) 北京にいると、あらゆる場所で「中国の夢」というフレーズに出会う。政府の宣伝ポスター、国営メディア、官僚の会見など、至る所でこの言葉が引き合いに出されているからだ。だが、実際のところ、「中国の夢」とは何を指しているのだろうか。
官製スローガンとしての「中国の夢」から、市井の中国人のささやかな夢に至るまで、その実態に迫った。
習近平(シーチンピン)国家主席が「中国の夢」について初めて口にしたのは、およそ2年前のこと。「中華民族の偉大な復興」が中国の夢だと述べたのだった。
以来、中国国営メディアは、習主席の言葉に補足する形で、集団的な観点から「中国の夢」について解説してきた。社会と軍部を増強し中国版社会主義を強化することこそ中国の夢だ、としてきたのである。
ただ、「中国の夢」は単なる官製スローガンにとどまらなかった。このメッセージは大衆の心にも響いたのである。ブランド調査会社ミルワード・ブラウンの調査によると、約70%の中国人が夢の実現は重要だと述べている。