ローマ法王、専用車に「拒否感」 信徒との距離理由に
(CNN) ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王は15日までに、防弾ガラスなどが施された専用車「ポープモービル」について信徒らとの接触を妨げるとして利用を好んでいないことを明らかにした。
スペイン・バルセロナの地元紙との会見で13日に述べた。会見内容はバチカン放送も英語で伝えた。
法王はこの中で「何かが起こり得るというのは事実だろうが、私の年齢を考えれば失うものは多くない」と指摘。何かが起きたとしても、それは神の手の中にあるとも述べた。
バチカンは、1981年に当時の法王ヨハネ・パウロ2世の暗殺未遂事件が発生した以降、法王が公の場に姿を見せる際は専用車を利用させている。
ただ、フランシスコ法王は昨年の就任後、この慣例にとらわれない行動を見せ、警備陣をやきもきさせる場面もあった。昨年夏のブラジル訪問では空港からリオデジャネイロ市の中心部までハッチバック型の乗用車を利用し、法王への接触を望む信者らが殺到し、乗用車が一時、身動き出来なくなる事態も招いていた。
法王はまた、スペイン紙との会見で、年齢と健康問題などを理由に生前退位した前法王のベネディクト16世と同様の決断を下す可能性は否定出来ないとし、「その時期が来たら神に尋ね、取るべき選択肢の教えを求める」などとの思いを打ち明けた。