メガシティーの興隆 すべては「都市」から

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中国は膨大な農村人口を都市化しようと、次々に新都市の建設に乗り出している。しかし急を要する建設ラッシュであるから、都市のもつ複雑性がなおざりにされており、完成した都市の多くは、かつての郊外のように血の気のかよわないゴーストタウンと化してしまっているという。

本来、都市は有機体であり、人々の交流を通じて社会的、経済的に発展するものなのである。

アメリカに目を向けよう。デトロイトの現状は、多様性をもたない都市から活気が失われていくことを如実に示している。多様性を無視し、自動車産業にのみ注力した結果、古い産業が不況にぶち当たった時、デトロイトは変化に適応することができなかった。

都市の本質はやはり複雑適応系であり、絶えず変化してやまない存在であるから、その活力を維持するためには多様性が欠かせない。都市のもたらす恩恵も成功も問題も、すべては密接に絡み合って相互作用しており、そして絶えず変化をつづけているのである。

本記事は、米サンタフェ研究所の特別教授であり、世界経済フォーラム(WEF)の「複雑系に関するグローバル・アジェンダ会議」の議長を務めるジェフリー・ウェスト氏によるものです。WEFのリポート「グローバル・アジェンダ概要2014」から採録しました。記事における意見や見解はすべてウェスト氏個人のものです。

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