ポリオ予防接種チームに銃撃、護衛の警官が死亡 パキスタン

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ポリオの予防接種を受ける生後3カ月の子ども=2012年7月、パキスタン

ポリオの予防接種を受ける生後3カ月の子ども=2012年7月、パキスタン

イスラマバード(CNN) パキスタン北部のカイバル・パクトゥンクワ州で29日、ポリオの予防接種で巡回していた女性2人が武装グループの銃撃を受け、護衛役の警官1人が死亡した。

警察報道官によると、女性2人は無事、所属する本部に戻ったという。

この地域では28日から3日間の予定で、538組のチームが戸別訪問によるポリオ予防接種のキャンペーンを実施中。各チームに警官が1人ずつ配置されていた。キャンペーン責任者は、予定通り30日まで接種を続ける方針を示した。

世界各地でポリオ根絶が実現するなか、パキスタンとナイジェリア、アフガニスタンの3カ国では流行が続いている。世界保健機関(WHO)主導の世界ポリオ撲滅(ぼくめつ)イニシアチブによると、パキスタンでは患者数の急増を受けて当局が根絶キャンペーンを強化した結果、発症例は2011年の173件から12年には58件に減少した。

しかし、同国では11年、米軍による国際テロ組織アルカイダ指導者オサマ・ビンラディン容疑者の殺害作戦に先立ち、同容疑者の潜伏先を確認する目的で、米中央情報局(CIA)が予防接種を装って家族らのDNAを採取。これをきっかけに、予防接種に対して懐疑的な見方が広がった。昨年末には国内各地で予防接種を担当する医療従事者への襲撃が相次ぎ、計8人が死亡していた。

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