イラク各地で爆発相次ぐ 82人死亡、180人以上負傷

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バグダッド(CNN) イラクの首都バグダッドなど各地で23日、自動車爆弾や路上に仕掛けられた爆弾などの爆発が相次ぎ、当局によると少なくとも82人が死亡、180人以上が負傷した。1日の犠牲者数としては昨年12月の米軍撤収以来、最悪に近い結果となった。

バクダッドから約30キロ北部のタジでは集合住宅で自動車爆弾と路上の爆弾が爆発して32人が死亡、43人が負傷した。バクダッド北部にあるイラク軍基地は武装集団に襲撃され、少なくとも15人が死亡。シーア派地区のサドルシティでは政府庁舎前で自動車爆弾が爆発し、12人が死亡、18人が負傷した。

このほかにも各地で市場や飲食店などを狙った爆発が相次ぎ、犠牲者が続出している。

イラク内務省は一連の爆発について、国際テロ組織アルカイダ系の典型的な手口との見方を示した。これまでのところ犯行声明は出ていない。

イラク戦争中に続発して多くの犠牲者を出したテロは、2006年をピークに急減していたが、昨年12月に米軍が撤収した後は民間人や治安部隊を狙ったテロが相次いでいる。

同国では議会でもイスラム教シーア派とスンニ派およびクルド人勢力が対立を深め、政治的にも危機的様相が強まっている。シーア派のマリキ首相は権力の配分をめぐる合意形成に苦慮しており、防衛相、内相、国家安全保障相などの主要ポストを任命できない状況が続いている。

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