ペンス氏、米大統領選出馬を正式表明 トランプ氏には言及せず
(CNN) ペンス前米副大統領は7日、2024年大統領選への出馬を正式に表明した。かつて仕えたトランプ前大統領らと共和党候補指名を争うことになる。
ペンス氏はこの日、アイオワ州での選挙戦スタートに先立って動画を公開。この中で「傍観者にとどまるのは簡単だが、私はそんなふうに育てられはしなかった」と述べて、出馬を表明した。
副大統領経験者がかつての上司である元大統領に挑むのは、米現代史上初めて。ペンス氏は在任中、トランプ氏を忠実な側近として支えたが、20年大統領選の結果をめぐって同氏と決別した。
出馬表明の動画には、トランプ氏の名前も画像も登場しない。ペンス氏は「時代が違えば求められるリーダーシップも違う」と語り、リンカーンの言葉を引用して「私たちの本性に潜む、よりよい天使たち」を引き出すリーダーが米国には必要だと主張した。
さらに「私たちはこの国を取り戻し、防衛し、国境の安全を確保することができる。経済を復活させて、均衡予算へ道筋をつけ、私たち自身の自由を守り、米国に新たな命の始まりをもたらすことができる」と訴えた。
アイオワ州では7日夜にCNN主催の対話集会に出た後、州内99の郡をすべて訪れる予定。トランプ氏に幻滅しているキリスト教福音派の保守層から支持を集め、党指名獲得への足掛かりとしたい構えだ。
共和党候補の指名争いでは、今のところトランプ氏とデサンティス・フロリダ州知事が優勢。前政権からはヘイリー元国連大使も名乗りを上げている。ニュージャージー州のクリスティー前知事も6日、反トランプの立場から立候補を届け出た。