ウクライナ人選手に「ロシア」の野次、米コロラド州立大が謝罪
(CNN) 米コロラド州で行われたコロラド州立大学とユタ州立大学の男子バスケットボールの試合中、ウクライナ人選手に対して観客席から「ロシア」の野次が飛ぶ場面があり、コロラド州立大がユタ州立大に謝罪した。
試合は4日夜、コロラド州フォートコリンズで行われた。コロラド州立大は翌5日、「我々の学生側の少人数のグループが声を合わせ、ウクライナ出身のユタ州の学生選手に対して『ロシア』と叫んでいた」とツイッターで説明し、この選手とユタ州立大に謝罪した。
野次が聞こえたのは、ウクライナ首都キーウ出身のマックス・シュルガ選手がフリースローラインに入った時だった。
シュルガ選手はこの瞬間の野次について「極めて不快」だったとしながらも、「試合中は感情が高ぶって、本心とは違う言動をしてしまうこともある」とコメント。「この1年はものすごく過酷だった。遠く離れた所にいる私の家族や愛する人たちは、常に危険の中で生きている」と述べ、「私は毎日、この紛争が終結し、ウクライナの人たちに平和が戻ることを祈っている」と打ち明けた。
コロラド州立大学男子バスケットボールチームの監督も「これは容認できない! 心から謝罪する」とツイートした。
ユタ州立大学は「マックス・シュルガ選手とウクライナにいる家族を全面的に支持する」と述べ、「コロラド州立大との男子バスケットボールの試合中に起きた出来事は、不適切であり容認できない」と強調。「そうした行為を容認しなかったコロラド州立大とバスケットボールスタッフを評価する」とした。
シュルガ選手は9得点をマークして6回のシュートをアシスト。ユタ州立大は88対79でコロラド州立大に勝利した。