米でヘイトクライム犯罪急増、12年ぶりの水準に FBI統計

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アジア人差別反対を訴えるプラカードを掲げる女性=テキサス州ヒューストン/MARK FELIX/AFP/Getty Images

アジア人差別反対を訴えるプラカードを掲げる女性=テキサス州ヒューストン/MARK FELIX/AFP/Getty Images

(CNN) 米連邦捜査局(FBI)は30日に発表した年次報告書の中で、人種や民族、性的指向、性別、宗教、障害を理由とするヘイトクライム(憎悪犯罪)の被害を捜査当局に届け出た人が1万人を超えたと発表した。ヘイトクライムの被害者はここ数年で増える傾向にある。

報告書によると、2020年にFBIに報告されたヘイトクライム事件の件数は7700件を超え、19年より約450件増加。7783件の報告があった08年以来、最も多かった。

黒人が狙われた事件は1930件から2755件に増加、アジア系が狙われた事件は161件から274件に増えた。

黒人やアフリカ系米国人への偏見を動機とする犯罪は全体の56%を占めて最も多かった。アジア系が狙われる事件は新型コロナウイルスの流行に伴って増加しているが、ヘイトクライムとして報告されないことも多い。

人種や民族、出自を理由とするヘイトクライム事件の件数は、19年の3954件から20年の4939件へと最も大きく増えていた。

人種や民族を理由に被害に遭った人の割合は、19年の58%から20年は62%に増加。約20%は性的指向を理由に、13%は宗教を理由とする被害に遭った。

判明している加害者のうち、半数以上は白人だった。

ただし今回の統計に含まれていない事件も相当数に上ると思われる。捜査機関がFBIにデータを提出することは義務付けられていない。全米に約1万8000ある捜査機関のうち、3000機関以上が20年の犯罪統計をFBIに提出していなかった。

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