ベネチアが観光公害対策 団体旅行の人数制限、拡声器の使用禁止

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観光名所のリアルト橋に集まった観光客/Stefano Mazzola/Getty Images

観光名所のリアルト橋に集まった観光客/Stefano Mazzola/Getty Images

ローマ(CNN) イタリアの世界的な観光都市ベネチアは、現在進めるマスツーリズム対策の一環として、徒歩で観光する旅行者の団体の人数を1団体あたり25人までに制限し、さらに拡声器の使用も禁止すると発表した。

また団体が狭い通り、橋の上、路地で立ち止まることも禁止される。

ベネチア市のウェブサイトに掲載された声明によると、この新規則は、過密な市内での観光活動に対する制限をさらに強化するもので、市の中心部に加え、ムラーノ島、ブラーノ島、トルチェッロ島で2024年6月から施行するという。

市は声明で、「1団体は25人、つまり観光バスの乗客の半数に制限される。また混乱と騒音を引き起こす恐れのある拡声器の使用も禁止する」と述べた。

ただ、この決議は、施行前に市議会の承認を得る必要がある。

水路を移動するゴンドラ/Stefano Mazzola/Getty Images
水路を移動するゴンドラ/Stefano Mazzola/Getty Images

ベネチア市内の博物館は、すでに団体の人数を25人までに制限している。

市の安全担当審議官エリザベッタ・ペシェ氏は、この決定について、旅行者団体の管理向上、持続可能な観光の促進、市の保護と安全の確保に必要な措置だと述べた。

ベネチアは長年、観光客の過剰な増加と気候変動の影響に悩まされている。

国連教育科学文化機関(ユネスコ)は昨年7月、ベネチアを保全が危ぶまれる「危機遺産」リストに加えるよう勧告。さらにイタリア政府に対し、「ベネチアの長年の問題」に対処すべく最大限努力するよう求めた。

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