ビーバーの「ダム」で永久凍土が解凍、地球温暖化に影響も

ビーバーの「ダム」の影響で凍土が解け、地中の温室効果ガスが放出される可能性がある/Ken Tape/Geophysical Institute/University of Alaska Fairbanks

ビーバーの「ダム」の影響で凍土が解け、地中の温室効果ガスが放出される可能性がある/Ken Tape/Geophysical Institute/University of Alaska Fairbanks

(CNN) 米アラスカ州の凍土帯でビーバーが森林を削って「ダム」を作ることで永久凍土が溶けてメタンなどの温室効果ガスが放出され地球温暖化を悪化させる可能性があることがわかった。環境関連の学術誌ERLに研究結果が発表された。

ビーバーは歯で木々を切り倒してダムを作るが、こうして生まれた新しいダム湖は土地を数ヘクタール覆うこともある。新しく生まれた水域が永久凍土を溶かすことにつながる。永久凍土はメタンの天然の貯蔵庫となっている。

ここ数年、かつては見かけなかったアラスカの凍土帯で、ビーバーが見つかっている。今回発表された研究によれば、これまで進出していなかった地域でのダムづくりを楽しんでいるようだという。

ビーバーが切り倒した木々で水がせき止められ、新たなダム湖が生まれる
ビーバーが切り倒した木々で水がせき止められ、新たなダム湖が生まれる

ダム湖が作られた場所で、永久凍土の解凍が進む可能性が最も高いとみられている。

こうした建造物の数は4年ごとに倍増しているという。

研究では、ダムの数を調べた。アラスカ州北西部コツェビューを取り囲む100平方キロの地域にあるダムの数は2002年に2つだったものが、2019年には98カ所に増えていた。ボールドウィン半島では2010年は94カ所だったが、2013年には174カ所、2019年は409カ所と増えていた。

通常は住まないアラスカにビーバーが進出したのにはいくつかの理由がありそうだ。

ひとつは気候変動の影響で環境が変化したことだ。植物が増えて、ビーバーがダムづくりに利用する低木も増えたほか、食料も増えた。また、湖は凍るが、いまではビーバーにとってより良い環境となり、冬にはる氷も薄くなった。

凍土帯には通常はいないため、ビーバーを捕食するものもなく、資源の競争相手もいない。連邦法によって動物は保護されており、かつてほど人がいないため狩りの標的となることもないという。

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