「人権問題への注目集めて」、サウジでプレーするロナルドに国際人権団体が要求
(CNN) 国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは6日までに、サウジアラビアのアルナスルに入団したサッカー界のスーパースター、クリスティアーノ・ロナルドについて、クラブに所属する間同国の人権問題に焦点を当てるべきとの見解を示した。
アムネスティは報道向け発表の中で同団体の中東担当研究員、ダナ・アフメド氏の言葉を引用。「アルナスルによるクリスティアーノ・ロナルドとの契約は、サウジアラビアにおけるスポーツウォッシングのパターンに当てはまる」と述べた。
スポーツウォッシングとは、スポーツを通じてある主体に対する評価が高まる現象を指す。
アフメド氏はさらに「非常にあり得ることだが、サウジ当局はロナルドが国内にいるのを宣伝し、同国の恐るべき人権状況から目をそらす手段として利用するだろう」と付け加えた。
「クリスティアーノ・ロナルドは、自身の名声とセレブリティーとしての地位がサウジのスポーツウォッシングの道具になるのを許してはならない。アルナスルで過ごす時間を使い、サウジが抱える無数の人権問題について声を上げるべきだ」(アフメド氏)
サウジ国営メディアによれば、アルナスルでのロナルドの年俸は推計2億ドル(約260億円)。
ロナルドは2日、アルナスルへの加入を明らかにする際、「このクラブとこの国について、従来と異なる展望を示したい。それがこの機会を生かすことにした理由だ」と語っていた。アムネスティの声明は、このコメントを受けてのものだ。
CNNはサウジのスポーツ省、サウジアラビア・サッカー連盟、サウジ・プロリーグにコメントを求めたが、現時点で返答はない。
ロナルドの代理人はコメントを控えた。