検閲や暗黙のルール、独自のスピード感――中国の映画製作現場を訪ねて

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天安門の爆破シーンはタブー?

天安門の爆破シーンはタブー?

「出演者にも撮影所にもルールはある。ただ着実に物事を進めるだけだ。本当に価値のある作品なら必ず世に出るだろう」というのが、ミンツ氏の持論だ。

これに対して陸氏は、製作者が推測で動く現状は変えるべきだと主張。検閲システムの透明化を呼び掛けている。自分自身の作品のためだけでなく、観客もそれを望んでいるはずだと力説する。

「米国の映画では、ホワイトハウス爆破の場面を見せることもできる。だが中国の映画で天安門広場を爆破することは許されない」――これは決定的な違いだと、同氏は指摘する。「だが観客は映像からより大きな興奮を得ることを望んでいる。当局もそれを考慮するはずだ」という。

陸氏が思い描くのは、米SF映画「インデペンデンス・デイ」(96年)の中国版を製作できるような自由だ。ホワイトハウスがUFOに破壊される場面が大きな見せ場となった同作品。中国でも政治的圧力を心配することなく、どんな爆破シーンも撮影できる日が、近くやって来るのだろうか。

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