ボイジャー2号の「鼓動」聞こえた 通信途絶後初めて

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無人宇宙探査機「ボイジャー2号」のイメージ図/NASA/JPL

無人宇宙探査機「ボイジャー2号」のイメージ図/NASA/JPL

(CNN) 米航空宇宙局(NASA)は、先月から通信が途絶えている惑星探査機「ボイジャー2号」からの信号の検知に成功したと明らかにした。

ボイジャーのプロジェクト責任者スザンヌ・ドッド氏は、宇宙通信ネットワーク「ディープ・スペース・ネットワーク」などの支援を得て、ボイジャー2号からの信号を捉える試みを行ったと説明。その結果「心臓の鼓動」を確認でき、「探査機は生きて機能している。我々の士気が上がった」と喜びを語った。

ボイジャー2号は先月21日に送られた指令が原因でアンテナが地球から2度ずれ、地球からの指令の受信や、地球へのデータ送信ができない状態にある。同機は地球から199億キロあまり離れた場所を移動している。

同機の運用チームは、ディープ・スペース・ネットワークを用いて同機の「キャリア信号」の検出に成功した。このネットワークは世界の等間隔の3カ所(米国、スペイン、オーストラリア)に設置された巨大な通信アンテナから構成され、地球が自転しても常にいずれかのアンテナが宇宙船との通信を維持できる。

運用チームは今後、ボイジャー2号に向けて、アンテナを地球に向けさせる新たな指令を送る予定。「うまくいく可能性は低い」とするこの取り組みはディープ・スペース・ネットワーク経由で信号を送るもので、NASAによれば、ボイジャー2号に対して大声で叫び、注意を引くようなものだという。

ボイジャー2号は遠く離れた位置にあり、この信号が届くまでは18時間半かかる。

仮に信号が届かない場合でも、同機は1年に数回、アンテナを地球の方向に維持する動きをするプログラムが組み込まれている。次回の再調整は10月15日で、これで通信が回復するとチームは期待を寄せる。

ただ、ドッド氏によると「待つには長い」ため、「その日までに数回指令を送り込んでみる予定」だという。

1977年に打ち上げられたボイジャー1号と2号はこれまでも問題に直面してきた。「高齢化」しても探査を続ける中、チームは電力温存のために徐々に機器の電源を落とし、ミッションの延命を図っている。ボイジャー2号は2020年には7カ月間通信が途絶える出来事もあった。

チームは、ボイジャー2号が指令を受け取れなくても、同機が計画通りの軌道を維持していると予想する。「双子」のボイジャー1号は現在、約240億キロ離れた地点を飛行中で、想定通りの動作を続け、通信も維持している。

両機は冥王星のはるか外まで広がる太陽の磁場や粒子が届く「太陽圏」を脱出し、星間空間にたどりついた唯一の探査機となっている。

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