巨大レーザーで落雷制御を試みる、「ハイテク避雷針」となるか スイス

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レーザーは標高2500メートルのサンティス山に運ばれた/ Univeristy of Geneva

レーザーは標高2500メートルのサンティス山に運ばれた/ Univeristy of Geneva

運び上げた資材は合計29トン。そのうち18トンは、レーザーアレイを土台に固定するのに使うコンクリートブロックだった。「山頂の風速は53メートルに達するため、装置を安定させるにはこれだけの量が必要だった。そうしないと簡単に動いたり、吹き飛ばされたりする可能性がある」

2週間かけて組み立てを行い、現在は悪天候時にレーザーを作動させる準備が整っている。

このレーザーは1秒間に1000回発射される。非常に強力なため、「単一パルスのピークパワーは、世界の全ての原子力発電所によって生み出される出力に匹敵する」(ウォルフ氏)。ただし、これは極めて短い時間のみだ。

安全上の理由から、レーザーの作動中は幅5キロの飛行禁止区域が設けられる見通し。航空機にリスクは及ぼさないものの、光源を直接見るのは人間の目にとって有害となる。

レーザーを作動させるのは常時ではなく、雷の活動の増加が検出された時のみとなる。

試験は雷の季節が終わる9月まで続けられ、それに成功すれば次の実験は空港で行われる可能性があるという。数年以内に実用化できる可能性もある。

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