銀河集団を「遠ざける」、低密度の新領域を発見 研究チーム

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ラニアケア超銀河団の動きのメカニズムを示した図

ラニアケア超銀河団の動きのメカニズムを示した図

タリー氏の説明によれば、宇宙は膨張しているため、銀河同士は基本的に互いから離れる方向に動いている。これとは別に引力の作用があるため、銀河の密度が高い領域へ引き寄せられ、密度が低い領域から遠ざかる方向にも移動している。

研究チームは高性能の望遠鏡による観測を基に、銀河の動きを示す3次元(3D)マップを作成した。水が高い所から低い所へ流れる現象と同じようなパターンが浮かび上がり、流れをたどった先にダイポール・リペラーが見つかったという。

シャプレー集団は多数の銀河が密集して明るく輝いているのに対し、ダイポール・リペラーは巨大な空洞に一握りの銀河だけが浮かぶ暗い領域だ。宇宙空間にはシャプレー集団のように銀河を引き寄せる領域と、ダイポール・リペラーのように銀河を遠ざける領域が無数に点在しているという。

ダイポール・リペラーやその中の銀河はまだなぞに包まれているが、そのなぞを探ることによって、宇宙全体の仕組みがさらに解き明かされるかもしれない。

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