通信途絶の彗星着陸機「フィラエ」発見、探査計画終了間際

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
彗星の地表の画像から着陸機「フィラエ」の姿を確認

彗星の地表の画像から着陸機「フィラエ」の姿を確認

(CNN) 欧州宇宙機関(ESA)は5日、2014年に彗星(すいせい)に着陸させた後に通信が途絶えていた着陸機「フィラエ」を見付けたと発表した。ESAの探査機「ロゼッタ」を使った彗星探査計画は、終了まであと1カ月を切っていた。

フィラエは14年11月、探査機ロゼッタから切り離されてチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星(67P)に着陸したが、予定通りの場所に着地できなかったためにバッテリーを使い果たして通信が途絶。ESAは今年2月に復旧断念を発表していた。

しかし同彗星の軌道を周回しているロゼッタから4日に届いた画像を解析したところ、彗星の地表の岩の割れ目にはさまっているフィラエの姿をロゼッタの高精細カメラがとらえていたことが分かった。

画像には、フィラエの幅約1メートルの箱型の本体と、3本の脚のうちの2本がはっきり写っていた。

ESAはツイッターへの投稿で、「今月末のミッション終了前にフィラエを見ることができて本当に良かった」とコメント。ロゼッタ計画の責任者パトリック・マーティン氏は「長く苦しい捜索の末に素晴らしい発見があった。フィラエはもう永久に失われたと我々は思い始めていたが、最終段階になってようやくその姿をとらえた」と話している。

フィラエを回収できる見込みはないものの、着地点が判明したことは、2014年の着陸時にフィラエから届いたデータを解析する上で役に立つ。

ESAは今月30日にロゼッタを彗星に墜落させ、12年にわたったロゼッタ計画を終了する。

メールマガジン登録
見過ごしていた世界の動き一目でわかる

世界20億を超える人々にニュースを提供する米CNN。「CNN.co.jpメールマガジン」は、世界各地のCNN記者から届く記事を、日本語で毎日皆様にお届けします*。世界の最新情勢やトレンドを把握しておきたい人に有益なツールです。

*平日のみ、年末年始など一部期間除く。

「サイエンス」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]