世界各地で株価下落、フィッチの米国債格下げ受け

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香港証券取引所が入居する交易廣場に設置された雄牛の像/Li Zhihua/China News Service/VCG/Getty Images

香港証券取引所が入居する交易廣場に設置された雄牛の像/Li Zhihua/China News Service/VCG/Getty Images

香港/ロンドン(CNN) 格付け会社フィッチ・レーティングスが米国債の格付けを引き下げたことを受け、2日の世界の株式市場では軒並み株価が下落した。

フィッチは「統治水準の着実な悪化」と米政府債務の増加を理由に、米国債の格付けを最上級の「AAA」から「AA+」に1段階引き下げた。

日経平均株価は前日比2.3%安と今年最大の下落率を記録。香港ハンセン指数も2.5%安となった。

欧州市場の下落率はそれより小さいが、代表的なSTOXX600指数が米東部時間午前5時57分(日本時間午後6時57分)までに1.4%下げ、2週間ぶりの安値となった。

米国株式先物も下落し、立会時間前の取引でS&P500指数が0.8%安、ナスダック指数が1.2%安となった。一方、米国債の価格は上昇し、10年債利回りが4.03%に下がった。

米議会は今年、債務上限問題が土壇場までもつれ、米政府初のデフォルト(債務不履行)に陥る恐れがあった。情報筋によると、フィッチはバイデン政権当局者との会合で、2021年の米議会襲撃事件を、統治に関わる重大な懸念事項に挙げた。

同社は声明で「格下げは今後3年間で予想される財政悪化、高水準かつ増加する一般政府債務、統治機能の衰えを反映した」と説明。財政赤字は22年の国内総生産(GDP)比3.7%から23年には同6.3%に上昇すると予想する。

外国勢では中国と日本が最大の米国債保有者で、合計2兆ドル分の米国債を持つ。米金融大手ゴールドマン・サックスのアナリストは、11年の格付け会社S&Pによる米国債格下げで大きな悪影響がなかったことを引き合いに、今回も重要な保有者が売りを強いられる場面はみられないとの予想を示した。

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