印、ロシア産原油購入縮小の気配なし 5月は昨年平均の9倍との見通し

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モスクワから南東の郊外にある国営ガスプロムの石油精製施設/Natalia Kolesnikova/AFP/Getty Images

モスクワから南東の郊外にある国営ガスプロムの石油精製施設/Natalia Kolesnikova/AFP/Getty Images

ニューデリー(CNN Business) 西側諸国がロシアに前例のない制裁を科しているにもかかわらず、安価なロシア産原油に対するインドの欲は膨らみ続けている。

金融情報調査会社リフィ二ティブの推計によると、ロシア産原油のインドへの流入量は5月に336万トンに達する見込み。これは昨年の月平均38万2500トンの約9倍だ。

ウクライナでの戦争が始まって以来、インドは計480万トンの割安なロシア産石油を受け取ったとリフィ二ティブは指摘した。ロシア産のウラル原油は現在、1バレル約95ドル(約1万2000円)で取引されているが、国際指標のブレント原油価格は1バレル119ドルを超えている。

価格差の理由のひとつは、欧米諸国がロシアの石油を敬遠していることだ。欧州連合(EU)は5月30日、年内にロシアからの石油輸入の90%を禁止することで合意した。欧州はロシア産エネルギーの購入が最も多い。

米国、カナダ、英国、オーストラリアはすでにロシア産石油の輸入を禁止している。

欧州のような巨大な輸入国からの禁輸はロシア経済に圧力をかけることになるが、ロシア政府はアジアに他の買い手を見いだした。

石油の80%を輸入しているインドは通常、ロシアから2〜3%程度しか購入していない。しかし、今年は原油価格が高騰しているため、大幅な値引きに乗じてロシアからの輸入量を着実に増やしている。

リフィ二ティブによると、ロシアからインドへの原油流入量は3月の43万トンから4月には101万トンに急増した。

歴史的にロシアとインドは友好関係にあり、ウクライナでの戦争をめぐり、インドはロシアに対して厳しい態度をとることを控えている。

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