コロナのワクチン投与、1回4200円以下 米モデルナ社
(CNN Business) 新型コロナウイルスのワクチン開発を進める米バイオ企業「モデルナ」は5日、大半の顧客がワクチン投与を受ける場合、その費用を1回当たり40ドル(約4200円)以下に設定するとの計画を明らかにした。
また、今年9月末までにワクチン「mRNA−1273」の臨床試験の第3相試験の参加者の登録を終える方向にあるとも述べた。
モデルナはワクチンの早期確保を目指す米連邦政府から資金援助も受けている。同社は、ワクチンの入手の可能性を求める顧客からの預かり金などが約4億ドルに達したことも明かした。
新型コロナのワクチンや治療薬については製薬企業による値段設定の水準が関心を集めている。米バイオ企業「ギリアド・サイエンシズ」は今年6月、治療薬候補となっている抗ウイルス薬「レムデシビル」について小瓶の値段が520ドルになるとの見通しを発表。
小瓶6個を使う5日間分では3120ドルになるとし、この値段は個人的な医療保険をかけている人間が対象とも説明していた。
一方、モデルナのステファン・バンセル最高経営責任者(CEO)は業界アナリストらとの電話会議で、同社のワクチンの値段は手ごろな水準になると表明。「世界中の政府などと協力し、ワクチンの入手が支払い能力とは関係なく実現出来るよう努めている」と主張した。
その上でワクチンのより少量の取引の値段はこれまで32~37ドルになっているとし、より大量を入手の場合は値段も下がるだろうと指摘した。
同社の株価はワクチン開発の成功を見込み今年これまで300%以上上昇している。