イスラエル首相、司法制度改革案の採決延期 大規模な抗議デモの中

イスラエルのネタニヤフ首相/Abir Sultan/AFP/Getty Images

2023.03.28 Tue posted at 08:59 JST

エルサレム(CNN) イスラエルのネタニヤフ首相は27日、物議を醸している司法制度改革案について、国会採決を延期すると表明した。この司法制度改革案を巡ってはストライキや抗議デモが広がり、国際的な圧力も高まっている。

ネタニヤフ氏はこの日、ユダヤ教の「過ぎ越し祭」に合わせた4月の国会休会後まで、残りの法律の採決を延期すると発表。「真の議論に真の機会を与えるため」だと説明した。

ネタニヤフ氏はテレビ演説で「緊張については承知」しており、「国民の声に耳を傾けて」いるとした。

そのうえで「国への責任から、採決の延期を決めた。議論の時間を確保するためだ」と付け加えた。

ただ、ネタニヤフ氏は延期が一時的なものに過ぎないことも示唆。全面改革が必要だと主張した。改革案に抗議して軍で訓練や軍務を拒否する動きが出ていることを改めて批判し、「拒否は国の終わりにつながる」と述べた。

労働組合の指導者はネタニヤフ氏の発表後、27日に全国で実施したゼネストの中断を発表。CNN提携局チャンネル13の取材に「ゼネストはこの瞬間から停止する」と明らかにした。ただ、立法化を再開しないようネタニヤフ氏に警告した。

ネタニヤフ氏の部分的な譲歩で国民の怒りが収まるかは不明だが、イスラエルの主要協力国はネタニヤフ氏の発表を歓迎した。米ホワイトハウスのジャンピエール報道官は採決の延期について、「妥協に向け追加の時間や余地をつくる機会」になるとの見方を示した。

当初の案が実施されていれば、イスラエル建国以来、最も包括的な司法制度改革になっていたとみられる。最大の変更点は国会の単純過半数で最高裁の判断を覆せるようにする点で、ネタニヤフ政権はこのほか、裁判官の選出方法の変更や、政府省庁の独立した法律顧問の廃止も試みていた。

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