(CNN) ニュージーランド南島の国立公園でこのほど、ハイキングを楽しんでいた家族のビデオカメラがオウムに奪われる出来事があった。何とか回収したカメラには、鳥の視点から見た思いがけない「鳥瞰(ちょうかん)映像」が映っていた。
カメラを奪われたのは、同国南東部ダニーデンから来たバーフールさん一家。ハイキングコースの一部を散策し終えたところで、ニュージーランド固有種のケア(ミヤマオウム)がカメラを奪い、森林上空を飛び去っていった。
アレックス・バーフールさんが地元メディアの3日の取材に語ったところによると、当時は滞在していた小屋の前に好奇心旺盛な鳥たちが現れたため、その様子を撮影しようとカメラをオンにしていたという。
だが、カメラを奪ったケアはそのまま飛び去り、上空から映像を「撮影」。そして地面に降り立つと、くちばしで繰り返しカメラをつついた。
動画には鳥がカメラの筐体(きょうたい)からプラスチックを引きちぎる様子も映っている。
驚いたことに、カメラはこの試練を何とか乗り切っていた。家族の1人が鳥の騒ぐ音を聞き、鳴き声のする方に走っていって何とかカメラを回収した。
バーフールさんは地元メディアに対し、鳥が一直線に飛んだので後を追跡することができたと話す。
「音を追いかけて行ったところ、鳥たちが樹に止まっているのが見えた。我々が来る音がしたのでGoPro(カメラ)は捨てたようだった。息子が岩場を調べてみると、まさにそこにカメラがあり、撮影はまだ続いていた」
映像を携帯電話にダウンロードしたところ、そこに全く思いがけない光景が映っていたという。
オウムに奪われたカメラ、「鳥瞰映像」撮影 NZ