1週間無休のパン屋に罰金、「働き過ぎ」で フランス

2018.03.18 Sun posted at 15:22 JST

(CNN)  フランス北部のオーブ県で地元のパン屋が休みもなしに1週間続けて開業したとして罰金3000ユーロ(約39万円)の支払いをこのほど命じられた。フランスのメディアが報じた。

パン屋は1週間に少なくとも1日の休息日を設けなければならないとする同県導入の法律に違反したのが理由。

リュジニー・シュル・バルス町のこのパン職人は地元ラジオ局RMCに罰金への不満を表明。「働く人間を罰することはやめなくてはいけない」と主張した。休みもなく1週間働いた理由は2017年の夏休みシーズンの書き入れ時に稼ぐのが目的だった。

同県のこの法律は1994年12月15日に発効したもの。フランスのパン製造に関する細事にも及ぶ関連法律は一般的にフランス革命時代にさかのぼるともされる。

今回の処罰に対しては同町でも同情を集め、処分撤回や法律改正を求める請願運動が起きた。インターネット上でパン屋の支持意見は2000件以上にも達した。同町の住民数は2014時点で2000人以上だった。

ただ、オーブ県のパン製造業者関連団体の最高責任者は地元メディアに、観光客が押し寄せる季節に普段より働きたいとの意欲は理解出来るが、法律は全てのパン屋に適用されていると戒めた。

フランスは仕事と余暇の時間の調和を重視する国柄で知られ、昨年1月には勤め先を離れた就業時間以外の業務関連の連絡作業を制限する法案も可決させた。2000年以降、1週間の労働時間を35時間とする規定も打ち出しているが、その後、様々な改革が実施され必ずしも順守されていない。

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