香港で最大規模のデモ、要求の期限迫る

2014.10.01 Wed posted at 12:12 JST

香港(CNN) 香港の民主化要求デモは1日、参加者がこれまで以上の規模に膨れ上がり、抗議の声をますます強めた。デモ隊は当局に対し、同日中に要求に応じるよう期限を設けている。

この日は中国国慶節(建国記念日)に当たり、職場の休みを利用してデモに加わる人の姿が目立った。デモ隊は夜明けとともに「香港を守れ」と気勢を上げ、梁振英行政長官の退陣や、警察による暴力の停止を求めた。

デモ隊は警官隊との衝突や激しい雷雨、当局からの再三にわたる警告にもかかわらず、抗議行動を続ける構えを示している。一方で当局側にも譲歩の兆しはまったくみられない。

CNNのアイバン・ワトソン記者は香港中心街からの報告で、「双方とも一歩も譲らない姿勢だ」と述べた。

今回のデモは、香港の次期行政長官選挙を巡り、中国政府が公認の候補者しか立候補を認めない方針を決めたことが発端となった。デモ隊の最大の要求は、政府がこの方針を撤回することだ。

デモ参加者の1人はワトソン記者に、「香港に当然認められるべき民主主義を尊重してほしいだけ、一国二制度の原則を守ってほしいだけだ」と話した。

これに対して梁行政長官は、「政府が違法な抗議行動に屈して方針を変えることはない」との立場を貫いている。

中国政府を支持する団体も独自の集会を開き、民主化デモは香港に危機と混乱を招くばかりだと警告を発した。

デモの影響は市民の日常生活にも及んでいる。香港当局によると、9月30日には37カ所の銀行支店が営業を停止し、現金自動出入機(ATM)のサービスも停止した。

救急車や消防車はデモ隊を避けるために進路変更を余儀なくされ、150以上の学校が休校となった。1日に予定されていた国慶節の花火大会も中止された。

CNNのデービッド・マッケンジー中国特派員は北京からの報告で、中国本土では30日の時点で香港の状況に関する報道が遮断(しゃだん)されていると伝えた。

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