リベリアが国境封鎖、エボラ感染拡大阻止へ全力

エボラ感染阻止へ向けてリベリアが国境の封鎖などを実施した

2014.07.29 Tue posted at 09:56 JST

(CNN) アフリカ西部リベリアのサーリーフ大統領がエボラ出血熱の感染拡大を食い止めるため国境の大部分の封鎖を指示したことが29日までに分かった。出入国を認める地点にはエボラ出血熱の検査所を設け、感染防止策を講じる。

公共の場での集まりには規制をかけると共に、ホテルや飲食店などのレジャー施設に対しては5分間のエボラ啓発ビデオを流すよう指示した。出入国者全員に検査を行う新規定も導入した。

サーリーフ大統領は、「エボラウイルスは国家的な健康問題だ。我々の生活を直撃し、経済的、社会的に重大な結果をもたらす。この災禍に立ち向かうため、国を挙げて解決に当たらなければならない」と訴えた。

世界保健機関(WHO)の統計によると、リベリアでは7月20日までに224人のエボラ出血熱感染が確認され、うち127人が死亡した。西アフリカ全体では少なくとも660人が死亡。18~20日の3日間だけで新たに45人の症例が報告された。

作業に当たる国境なき医師団の医師ら。リベリアが国境を封鎖した=6月、同団体提供

衛生当局は国境を越えた感染の拡大を懸念している。25日にはリベリア人の男性がナイジェリアのラゴスでエボラ出血熱のため死亡した。

この男性はガーナを経てトーゴで便を乗り継ぎ、20日にラゴスの空港に到着していた。衛生当局はこの男性と接触した可能性のある乗客を突き止める作業を進めている。しかし航空会社がこの3便の全乗客リスト提供に応じていないことから、作業は難航しているという。

米疾病対策センター(CDC)によると、同じ便に乗り合わせたとしても、発症している感染者の体液に接触しない限りはウイルスに感染する可能性は低いという。

ナイジェリアの航空大手アリクエアは28日、リベリアの首都モンロビアなどに乗り入れる便の運航を中止した。

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