別の動物園もキリン殺処分の可能性 デンマーク

キリンの殺処分をめぐり論争が起きている

2014.02.14 Fri posted at 11:36 JST

(CNN) 動物園のキリン殺処分が物議を醸しているデンマークで、別の動物園が13日、オスのキリンを殺処分しなければならない可能性があると明らかにした。

殺処分される可能性があるのは、ユランズパーク動物園で飼育されているキリンの「マリウス」。9日にコペンハーゲン動物園で処分されたキリンも偶然同じ名で呼ばれていた。

コペンハーゲン動物園のマリウスは、同系交配を防ぐ目的で殺処分され、解体の様子は来場者に公開されて、死骸はライオンやトラの餌になった。これに対してネットなどで非難が噴出、動物園職員に対する殺人予告や脅迫電話やメールが相次ぐ事態になっている。

専門家によると、ユランズパーク動物園の場合、コペンハーゲン動物園と同じキリン繁殖計画に昨年から参加しており、同じ遺伝子構造を持つキリンを多数飼育することができないという。

同動物園には現在オスのキリンが2頭いて、マリウスの方が遺伝子的価値が低いと判断された。もう1頭の遺伝子的価値が高い方のオスのつがいとしてメスを導入して繁殖させたい意向で、その場合、マリウスのためのスペースがなくなるという。

コペンハーゲンの動物園でのキリンの様子=同園提供

「繁殖計画の中で遺伝子的価値が高いキリンのためのスペースが必要になった場合、もう1頭のオスをどうするかを決めなければならない」と関係者は説明。「引き取ってもらえる動物園は探す予定だが、もし見つからなかった場合は殺処分することもある。ただ、時間的猶予はあるので、行き先を見つけられる可能性は十分ある」としている。

欧州の345施設が加盟する欧州動物園水族館協会(EAZA)のレスリー・ディッキー代表は、「動物園のスペースには限りがある。時にはこうした非常に厳しい決断をしなければならないこともある」と指摘した。

別の動物園もキリン殺処分の可能性 デンマーク

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