ドイツ、嗜好用として大麻の限定利用認める新法 下院が可決

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昨年8月にベルリンで開かれた大麻合法化を求める年次のデモ行動の参加者/Omer Messinger/Getty Images

昨年8月にベルリンで開かれた大麻合法化を求める年次のデモ行動の参加者/Omer Messinger/Getty Images

ベルリン(CNN) ドイツ下院は23日、嗜好(しこう)用として大麻の利用を限定的に認める法案を賛成多数で可決した。

野党や医療界は反発している。採決では407議員が支持し、反対は226議員だった。4議員が棄権した。

同法が最終的に施行されれば、嗜好用としての大麻を合法化した国は欧州ではマルタやルクセンブルクに次いで3カ国目となる。オランダでは麻薬所持は禁じられているが、一部の地方自治体ではいわゆる「寛容政策」の下で喫茶店で売ることを容認している。

オーストラリアや米国を含む他国では、自治体によって規則が異なっている。

連立政権が主導し独下院で承認された新法は、成人は個人使用の分として今年4月1日から少量を保持できると想定。自宅では一度に50グラム、公の場では25グラムを所持でき、栽培は3株まで可能としている。

今年7月1日からは成人は許可を得た非営利のクラブで大麻を摂取できる。このクラブの会員などは500人以下としている。

ただ、18歳以下の大麻利用の禁止は維持される。

ラウターバッハ保健相は下院での採決を前に、闇市場や薬物関連犯罪の封じ込め、取引量や使用者の削減が新法の狙いと説明。若年の成人層の利用に強く規制するとし、学校や遊園地近くなどでの大麻使用は違法行為になると強調した。

一方、新法に反対する保守系で最大野党のキリスト教民主同盟(CDU)は声明で、「連立政権は子どもや若者を守らずに、国家的な麻薬取引業者になった」と糾弾。ドイツ連邦医師会(GMA)は、大麻の利用は依存症や深刻な発達障害につながりかねないと批判した。

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