ガザを襲う飢饉、国連事務次長が警告
(CNN) 国連の緊急援助調整官を務めるグリフィス事務次長(人道問題担当)は15日、CNNとのインタビューで、パレスチナ自治区ガザ地区が「ものすごい速さ」で飢饉(ききん)に襲われ、数十万人の住民が食料不足に苦しんでいると警告した。
グリフィス氏はこの中で、国連機関が餓死の危険性を指摘するガザ住民40万人のうち、大多数は単に危険性があるだけでなく、実際に飢餓状態に陥っていると強調。軍事衝突が飢えを招くペースの速さに懸念を示した。
ガザ南部の境界から搬入される支援物資の流れは遅い。国連人道問題調整事務所(OCHA)は先週、ガザ北部に必要不可欠な物資を搬入する計画がイスラエルに拒否されたと発表した。これに対してイスラエルは、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の力不足が進展を妨げていると反論した。
グリフィス氏はインタビューで、特にガザ北部に残る住民30万人への支援が課題になっていると説明。トラックの台数でなく、支援ルートや病院、避難先の安全確保が問題だと語った。
さらに、ガザの厳しい人道状況が世代全体の憎悪につながる恐れもあり、ガザだけでなくイスラエルの安全保障も心配だと述べた。