決然たる不服従でロシア軍に対峙、占領地で広がる抵抗運動 ウクライナ

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ヘルソン市内でウクライナの国旗を振るなどして抗議する人々/Obtained by CNN

ヘルソン市内でウクライナの国旗を振るなどして抗議する人々/Obtained by CNN

6日にはクリミア半島に近いカランチャクなどで数百人が国家を斉唱し、「ウクライナはどこよりも上だ」と叫びながらデモ行進した。住民は何世代もの人々が、国家の団結の元に一丸となっている。

デモ隊は巨大なウクライナ国旗を掲げ、武装したロシア兵に罵声を浴びせた。女性たちは「私たちの土地から出ていけ」と叫び声を上げた。

ウクライナでは先週半ば以来、南部のベルジャンシクから北部のコノトプに至るまで、各地でロシアに対する抗議運動が展開されている。

コノトプではロシア軍が到着すると、少人数の集団がロシア軍の車両を取り囲んで罵声を浴びせた。車の上によじ登って振り落とされる人もいた。

ロシア軍に先週占領されたベルジャンスクでは市役所前に集まった人たちが国家を斉唱。トラックに乗った兵士たちに立ち向かう市民もいた。

意外にも、ウクライナのインターネットやモバイル通信にほとんど障害は起きていない。抗議運動の映像はテレグラムやフェイスブックで瞬く間に拡散している。

いずれも散発的なデモにとどまり、抵抗運動の組織には至っていないものの、徐々に占領地を増やすロシア軍が押し付けようとする新たな秩序に対し、決然と反対する姿勢を見せつけている。

占領軍にとっては、食料や医薬品が残り少なくなっている市や町で公共サービスを維持するために、自分たちの指示に従って動いてくれる職員を探すのが難しい状況にある。

これまでのところロシア軍は、市民の抗議運動に対して目立った反応は見せていない。ただ、ほとんどがロシア語圏の東部ルガンスク州ノボプスコフでは5日、ロシア軍が1人の男性の脚を撃ち、集まった人たちを追い散らすため空中に向けて発砲した。

ロシア軍が占拠した都市を制圧しながら、広大なウクライナで侵攻を続けられるのかどうかは分からない。米当局者によると、ロシア軍は既に供給問題に直面している。ウクライナ軍の抵抗に遭いながら、反発を強める市民を鎮圧するのは難しいかもしれない。

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