シンガポール、デルタ株拡散で対策強化 「ウィズコロナ」に影

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社会的距離の確保を求める街中のベンチ=8月、シンガポール/Lauryn Ishak/Bloomberg/Getty Images

社会的距離の確保を求める街中のベンチ=8月、シンガポール/Lauryn Ishak/Bloomberg/Getty Images

(CNN) 新型コロナウイルス感染対策の制限緩和を進め、ウィルスとの共存を図る姿勢を示してきたシンガポールが、デルタ変異株の拡散を受けて対策を強化している。

保健省によると、国内の新規感染者は5日までの1週間で1200人に倍増した。

新型コロナ対策チームを率いるローレンス・ウォン氏は6日、政府は日々の感染者数だけでなく、増加率にも懸念を抱いていると説明。他国の例をみると、感染者が急増すれば集中治療室(ICU)に収容される重症者や死者の数も多くなることが予想されると指摘した。

シンガポールは昨年から厳しい行動制限や国境管理で感染ゼロを目指していたが、6月にはワクチン接種で流行を抑え、入院患者の監視に集中する「ウィズコロナ」政策への転換を発表した。同国のワクチン接種率は人口全体の80%強と、世界でもトップクラスだ。

先月から制限緩和に踏み切り、ワクチン接種を完了した人の外食などが許可されるようになった。容認される集まりの規模は2人から5人に拡大された。

しかしウォン氏は新たな流行を理由に、再開をストップすると発表。接触追跡や感染者の囲い込みを強化する方針を示した。高リスクの職業を対象とした強制検査は2週間ごとから毎週に増やし、対象も小売り、配送業界や公共交通機関のスタッフまで拡大する。

職場の集まりは禁止とし、不要不急の交流行事も自粛を求めた。同氏はさらに、それでも重症者が急増した場合は制限の強化もやむを得ないと語った。

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