左派系の学生6人、メーデー控え消息不明に 中国
北京(CNN) 中国でメーデーの休日に合わせて労働者と一緒に働くと宣言していたマルクス主義の大学生6人が消息を絶った。同国ではこれまでにも、学生活動家が相次いで消息を絶ったり拘束されたりしている。
6人の行方不明は、関係する活動家団体が4月30日に発表した。CNNは一部の学生と接触を試みたが、携帯電話の電源が切られていた。
中国では昨年8月以来、名門の北京大学の学生を含め、左派系の学生が全土で相次いで拘束されている。いずれも各地で労働運動にかかわっていたと思われる。
中国政府はデモを組織しようとする動きや反体制的とみなす行動を支持する動きに対して神経をとがらせる。メーデーは他国では労働組合によるパレードやデモが行われるが、中国では一般的な休日とみなされている。
北京大学でマルクス主義団体の代表を務めていたチウ・シャンフアンさんはソーシャルメディアで4月28日、北京郊外にある出稼ぎ労働者の求職の場へ出かける予定だと明らかにしていた。
チウさんは、メーデーの休日を利用して普通の労働者と一緒に働きたいと説明する一方、政府にはよく思われないかもしれないと述べ、「もしこうした肉体労働をすることによって私が失踪したら、誰の仕業かはみんなが分かっている」と書き込んでいた。
28日、ほかの4人の学生と一緒に歩いていたチウさんは、6人の私服警官に後を付けられているとして写真を投稿した。これを最後に投稿は途絶え、活動家団体は、メンバー5人が行方不明になったと発表した。