民間人に塩素ガス攻撃か、反体制派がロシアとシリア非難

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空爆を受け倒壊した建物のがれきの中で、救助隊が生き埋めになった家族の捜索に当たっている=4日、イドリブ

空爆を受け倒壊した建物のがれきの中で、救助隊が生き埋めになった家族の捜索に当たっている=4日、イドリブ

(CNN) シリア反体制派でつくるシリア国民連合は5日、同国北西部のイドリブ県でロシア軍とシリア軍が残虐行為を重ねているとして、国連に対して即座に行動を起こすよう求めた。反体制派の支配地域で民間人に対して塩素ガスが使われたとの情報もある。

支援団体のホワイト・ヘルメッツによると、イドリブ県で4日夜、同団体のメンバー3人を含む9人が、塩素ガスによる攻撃を受けて負傷した。数人の男性がせき込みながら担架で運ばれる映像もソーシャルメディアに掲載している。

現場近くの町にいる活動家は、シリアのヘリコプターが塩素ガス攻撃を仕掛けたという話を聞いたとしている。

CNNではそうした証言の信憑性(しんぴょうせい)を確認できていない。シリア政府は以前から、化学兵器の使用を否定している。

シリアでは3日にロシア軍の戦闘機が反体制派によって撃墜され、脱出したパイロットは地上での銃撃戦で死亡。これを受けてロシアはイドリブ県周辺を空爆し、シリア人権監視団(本部・英国)によれば、過去24時間で少なくとも16人が死亡、数十人が負傷した。

米国は5日、4日の化学兵器使用を非難する国連安保理声明が、ロシアによって阻まれたとして批判した。これに対してロシアのネベンジャ国連大使は、米国と英国がロシアを中傷し、化学兵器に関する「山のようなうそ」をまき散らしていると反論した。

シリア国民連合は同日、「ロシアがシリアで犯している戦争犯罪とジェノサイドを直ちに終わらせるため、厳格な措置が必要とされる」と強調。シリアのアサド大統領は化学兵器を使うなど、戦争犯罪や人道に対する犯罪にかかわっているとして、ロシアによるアサド政権支援の停止や、国連安保理の緊急決議採択を求めている。

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